前編では、都道府県別冬季死亡増加率のデータを分析しながら、
温暖な気候の県ほど冬季死亡増加率が高いこと、その秘密が「住宅」にあることに触れてきた。
それでは、なぜ冬季死亡増加率の数値に「住宅」が関係してくるのか?
後編では、その理由に迫る。

 

冬に亡くなる人が多い原因は、「住宅」にあり!?
寒さが厳しい地域では、住宅も寒冷地仕様。
高気密高断熱住宅が普及しているので、冬でも室内の温度は暖かくキープされている。
一方、比較的温暖な地域では断熱性能があまり重視されないため、
高気密高断熱住宅の普及はそれほどでもない。
断熱性能が重視されていない住宅では、
室内も外気温が下がると同時に低くなり、結果、冬寒い家となってしまうのだ。

 

気温が低い=体に悪影響!
では、室内の気温が低いと体にどのような影響を与えるのか?
人間は寒い場所にいるとどんどん熱が奪われ、体温が低くなり、体の機能が低下する。
さらに寒さで血管がギュッと縮み、血の流れが悪くなり、血圧が上がることもある。

つまり、高気密高断熱断熱住宅が普及していない温暖な地域では、冬の室内が寒くなる。
冬、寒い家に暮らすと、体の機能が低下したり高血圧につながることもある。
結果、温暖な地域の冬季死亡率が高くなっている、と考えられるわけだ。

 

寒冷地ほど、寒さへの備えは万全!
では、これは日本だけに限ったことなのか?
2010年の英国保健省年次報告書で、ヨーロッパの国別統計を見てみる。

フィンランドやドイツなど寒冷地の冬季死亡増加率が10%程度なのに対して、
温暖なスペインやポルトガルは20%を超えている。
つまり国内外問わず、寒い地域ほど、高気密高断熱住宅で室内をあたたかくキープするなど、
冬の寒さへの備えがしっかりできているということなのだ。

温暖な地域に暮らしていると、ついおろそかにしてしまいがちな寒さ対策。
まずは、長い時間を過ごす「住宅」を暖かくすることで、
冬、死に直結する病のリスクを下げることが大切だ。

 

次回は、寒さ対策万全のあたたかい「住宅」がもたらす
様々な健康メリットについて解説していく。

次回あたたかい住まいの健康メリットとは?