住まいの健康性を診断できるツールがあるのをご存知だろうか?

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)のひとつに『健康チェックリスト』がある。北洲では施主の方々の協力のもと、温熱環境測定と同チェックリストをベースにした健康調査(※1)を行なっている。この取組みは、多くの調査データを集め公表していくことで、住まいと健康の関係と、その重要性を広く知ってもらうことが狙いだ。今回の記事では、自宅の健康性をチェックできるツールの紹介と、北洲で行なった調査結果の一部を紹介していきたい。

※1 北洲ハウジングが設計施工した戸建て住宅に住む居住者(67名)に2019年3月1日~2020年2月29日の期間に行なった健康調査。CASBEE『健康チェックリスト』と生活習慣等に関するアンケートの記入、また、1年間の温湿度測定(居間・寝室・脱衣室)と家庭内血圧の測定にご協力いただいた。

 

『CASBEE健康チェックリスト』とは

出典:CASBEEすまいの健康チェックリストについて(パンフレット)
https://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/files/pamphlet.pdf

 

『CASBEE健康チェックリスト』は、住まいの健康性を評価するソフトである。
50項目の質問に答えることで、自身の住まいが健康にどのような影響を与えているのか、その要素をみつけることができる。

出典:CASBEEすまいの健康チェックリストについて(パンフレット)
https://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/files/pamphlet.pdf

 

実際に暮らしていると、住まいに対して「暑い・寒い」や「窓が結露してカビが生える」「日当たりが悪い」「外の騒音が聞こえる」「家の中に段差が多い」など様々な気づきがあるものだが、そのまま見過ごしてしまうケースも多いのではないだろうか。この健康チェックリストでは、そのような居住環境の異常性の有無に気づき、改善のきっかけを得ることができるため、住まいを改善したい、より良くしたいという方にはぜひ実施してもらいたい。

出典:CASBEEすまいの健康チェックリストについて(パンフレット)
https://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/files/pamphlet.pdf

 

また、スコア化と同時に、全国6000軒の戸建住宅と比較した健康ランキングを知ることができる。あなたの総合スコアが全国平均と比較して高いのか低いのか、また項目や居室ごとにはどうか等を比較することができる。


出典:CASBEEすまいの健康チェックリストについて(パンフレット)
https://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/files/pamphlet.pdf

 

『CASBEE健康チェックリスト』でなぜ健康性が分かるのか

『CASBEE健康チェックリスト』では、これまで全国5,000軒以上の居住者の回答を得るとともに、回答者自身および家族の健康状態についても尋ねている。その結果、総合スコアが高い住宅に住む人ほど主観的健康感が統計的に有意に高いことがわかった。また、病気の有無について尋ねたところ、総合スコアが高い住宅に住む人ほど慢性疾患にかかる人の割合(有病率)が少なくなることがわかったという。

そのため、健康チェックリストの総合スコアを高めることが、居住者の健康改善につながる可能性があると考えられている。

 

北洲オーナーの調査結果は?  ~総合スコアは105点に~

次に、北洲ハウジング居住者の調査結果を紹介しよう。
今回の調査では、北洲ハウジングが設計施工した戸建住宅の居住者67名を対象に、『CASBEE健康チェックリスト』を実施した。

その結果、北洲の居住者の総合スコアの平均は105点となった。

ちなみに全国平均は91点。
調査に協力頂いた法政大学 川久保 俊教授は次のように語る。

「これは全国平均と比較して14点の差です。この差は非常に大きいです。住めば都というように、どんなに性能の悪い家でもある程度人は満足してしまいますし、逆に理想が高くてどんなに性能の良い家でも満足しない人もいます。過去に全国でこの調査を実施してきましたが、どこでもおおよそ80~100点に収まります。この平均点が100点を超える場合は良質な住宅を市場へ供給できていると考えていただいて問題ないと思います。」

 
チェックリストの質問項目には、「暖かさ・涼しさ」や「静かさ」に関する要素があり、これは高断熱・高気密住宅の特性である快適な温度や温度差のない空間、遮音性などが影響すると考えられる。また、「明るさ」「安心」「安全」といった要素は、照明・カーテン計画や間取り上の配慮、段差の解消や手すりの設置などのバリアフリー設計などが影響すると考えられる。

住宅のつくり手としては、建物自体の基本性能を高めることが住まい手の健康な暮らしにつながること、また設計段階におけるきめ細やかな提案が大事であるということをあらためて感じさせられる質問構成になっている。

それらに関して、北洲では健康で快適に暮らすための8つの性能を掲げて、建築士が一邸一邸丁寧に実践してきたため、今回の調査結果につながったとも考えられる。

また、下図の健康チェックリストの総合スコアと主観的健康感の関係をみてもわかるように、北洲の住まいの居住者は主観的健康感が高いということが言えるのではないだろうか。

 

出典:CASBEEすまいの健康チェックリストについて(パンフレット)
https://www.ibec.or.jp/CASBEE/casbee_health/files/pamphlet.pdf

 

『すまいの健康チェックリスト』でぜひ住まいの健康性チェックを!

CASBEE『すまいの健康チェックリスト』は、ホームページ上で50項目の質問に答えるだけの簡単な調査だ。ぜひあなたの住まいもチェックしてみてはいかがだろうか。

 

▼CASBEE『すまいの健康チェックリスト』
https://www.jsbc.or.jp/CASBEE/health_check/index.html